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第02章 僕の名は。
僕は父を探しにこの街へ来た。
到着早々、シンシティの洗礼を受けた。
危うく父が遺した腕時計を腕ごと奪われるところだった。
僕を陥れたのは、ララバイと言う男。
そのララバイを殺して、僕を救ってくれたのも、ララバイだった。
「何なんですか?人間モドキって?」
「言った通り、人間ではない。人間のフリをした偽りの生命体だ」
「人工生命体ってことですか?」
「あんたが頭に描いてる人工生命体とは違うかな。
遺伝子操作で人間が創った生命ではないのさ。
奴らはこの街の奥にある『傀儡の森』からやって来る。
正体は知らない。
いつから現れるようになったのかも知らない」
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