第4話 飛倶ス・実戦

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O市長を安全な地面に置き、蹴り飛ばしたSP達の無事を確認すると、ソウマはそのまま工事中の建物の足場にジャンプした。 重力が減っているソウマの体は地上を走るような速さで足場を上へ上へと昇って行った。 やがて一番上までたどり着いたソウマはクレーンの操縦席から出ようとする人物を見つけて飛びついた。 そして太ももに棒手裏剣を刺した。 (棒手裏剣は先端が注射針になっており刺さると薬剤が体に入り動けなくなる) 次にこの人物の耳にあったイヤホンをたどって無線機を見つけた。 このあたりでソウマの「飛倶ス」効果がなくなり、周囲の音が普通に聞こえるようになっていた。 ソウマは建物の上から地上を見回して奪い取った無線機に向かって大声を発した。 すると道路の反対側にいた一人の黒服を着た男が飛び上がり耳に付けていたイヤホンを外しているのが見えた。 ソウマは直ちに ソウマ「カンジ!2時の方向。黒服の男がイヌだ!」 ソウマが自分たちが使っている無線機でカンジに犯人の仲間を教えた。 イヌとは敵の回し者の隠語である。 カンジはソウマが指摘した男が立ち去ろうとするところを追いかけ棒手裏剣を放った。 棒手裏剣は見事に太ももに命中し、逃亡しようとしていた黒服の男は10m程進んだところで地面に倒れこんだ。     
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