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「飯が先だって…」
真理乃の顔を覗き込んで言う。
真理乃も悠二の顔を見上げて頷く。
「私もそう思う…」
部屋の明かりをつけると、テーブルの上に夕飯が並んでいる。
「すごい…。流石はプロね…」
真理乃は腕を組んでそのテーブルを眺めた。
「ああ、一応イタリア仕込みだからな」
悠二は真理乃の髪を撫でて瞼にキスをした。
「ビールにする、ハイボールにする」
「うーん。一杯目はビール」
悠二は冷蔵庫を開けながら笑った。
「はいはい…」
悠二は自分の店を二店舗回している。
今は雇ったシェフに任せ、経営に注力していた。
「ほら…ビール…」
よく冷えたグラスに上手く注いでテーブルに置く。
「ありがとう…」
真理乃が礼を言うと悠二も向かいに座った。
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