レディオ・ガール

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目覚めると既に悠二の姿は無い。 Tシャツ一枚でベッドを抜けると、冷たい水でこれでもかという程に顔を洗う。 それが真理乃の始まりだった。 そして悠二がお湯を張った風呂に入る。 風呂を二十分程で出るとバスタオルを身体に巻いて髪を乾かす。 そしてまたTシャツを被る様に着ると、テレビをつけて食卓に座る。 食卓には悠二が用意した食事が並べてあり、携帯電話とテレビを見ながら食事を食べる。 サンドイッチを口に入れて、保温してあるコーヒーをカップに注ぐ。 SNSの悠二からのメッセージを見て微笑む。 伝言はテーブルの上に置いたメモ。なんてモノはもう古く、今はSNSでメッセージを入れておく方が確実だと真理乃は言う。 テレビやネットニュースなどで気になった内容を箇条書きにしてプロデューサーの片桐にメールを送ると直ぐに電話が鳴った。 「真理乃ちゃん、おはよう」 片桐だった。 「おはようございます。今日はそんな感じで良いですかね…」 サンドイッチを食べながら言う。 「良いんじゃないかな…。真理乃の今日の音楽のコーナー、それだけ頼むよ…」 片桐は軽い口調で言う。 「はいはい。後で送ります」 真理乃は電話を切った。 そしてサンドイッチの最後の一口を食べるとコーヒーを飲んで立ち上がり背伸びをした。 「さあ、仕事仕事…」 真理乃はTシャツを脱ぎながら寝室に入って行った。
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