5人が本棚に入れています
本棚に追加
目覚めると既に悠二の姿は無い。
Tシャツ一枚でベッドを抜けると、冷たい水でこれでもかという程に顔を洗う。
それが真理乃の始まりだった。
そして悠二がお湯を張った風呂に入る。
風呂を二十分程で出るとバスタオルを身体に巻いて髪を乾かす。
そしてまたTシャツを被る様に着ると、テレビをつけて食卓に座る。
食卓には悠二が用意した食事が並べてあり、携帯電話とテレビを見ながら食事を食べる。
サンドイッチを口に入れて、保温してあるコーヒーをカップに注ぐ。
SNSの悠二からのメッセージを見て微笑む。
伝言はテーブルの上に置いたメモ。なんてモノはもう古く、今はSNSでメッセージを入れておく方が確実だと真理乃は言う。
テレビやネットニュースなどで気になった内容を箇条書きにしてプロデューサーの片桐にメールを送ると直ぐに電話が鳴った。
「真理乃ちゃん、おはよう」
片桐だった。
「おはようございます。今日はそんな感じで良いですかね…」
サンドイッチを食べながら言う。
「良いんじゃないかな…。真理乃の今日の音楽のコーナー、それだけ頼むよ…」
片桐は軽い口調で言う。
「はいはい。後で送ります」
真理乃は電話を切った。
そしてサンドイッチの最後の一口を食べるとコーヒーを飲んで立ち上がり背伸びをした。
「さあ、仕事仕事…」
真理乃はTシャツを脱ぎながら寝室に入って行った。
最初のコメントを投稿しよう!