4.カッコいい独身エリートの部下になった!

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高校生の時は授業をノートに書き留めることは得意だったので、特別に難しいとは思わなかった。岸辺さんは発言者名と意見のポイントだけメモしている感じ。 私は名前が分からないので、座っている位置に番号を付けて発言をメモした。専門用語が出てきて意味が分からない発言もあったので困った。 会議を終えて席にもどると、岸辺さんが自分の取ったメモを私にくれた。そして、以前に行った同じような会議の会議録を例に示してまとめ方を教えてくれた。あとは私にまかせるから、午後から早速取りかかるよう言われた。 私は昼休みを終えると自分のメモと岸辺さんのメモを見ながらパソコンで会議録を作り始めた。 3時ごろには一応完成したので、プリントアウトして読み返してみたが、意味の通じないところが何か所かある。直しようがないので、3時半ごろ、岸辺さんに「分からないところもありますが」と言って、会議録を見せた。 岸辺さんはそれを読んで「よくまとまっている」と言ってくれたので、ほっとした。そして、私の分からないところを直してくれた。そして「来たばかりだからプロジェクトの内容を理解していないので、つじつまの合わないところはしかたないから気にしないで」と言ってくれた。 そして、再度プリントアウトして、吉本さんにも内容を確認してもらうように言われた。吉本さんに見てもらったけど、よくできていると言われた。 それから、岸辺さんは室長のところへ会議録を持って今日の打合せの報告に行った。岸辺さんはニコニコしながら席に戻ってきた。 「室長に会議録で報告しておいた。横山さんが作ったことも。いつもなら報告が次の日になるところなので、助かった。来てもらってよかったよ」 「要領が分かりましたので、次からは大丈夫です」 5時になると3人ですぐに退社して、私も以前行ったことのあるビアレストランに向かった。まだ5時過ぎなので客がほとんどいない。 奥の方のテーブルに席を取って、生ビールを3つ注文して、あとソーセージなどのつまみを注文。ビールが来たのですぐに乾杯。
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