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それからは仕事に専念しました。私にできるのはホステスぐらいでしたけど。
たまに子どもを思い出して泣いている私に店長は優しくしてくれました。なので店長に子どもを置いて出てきていることを話しました。
そうしたら「2人で一緒に子どもを取り戻そう」と言ってくれたんです。
嬉しかったですね。それから半年後、家を出て一年後ですね、義父母に連絡をしました。
店長と住んでいたアパートの二階の一部屋を子ども用に借りて、そこに住まわせようと思ったのです。
義父母は子どもが嫌いな人達だったので、すぐに返してくれることになりました。
子ども達はもちろん私の元へ引き取られたがっていましたし。
その後娘が19才で子どもを産むまでは店長とは事実婚という形でずっと一緒に暮らしていました。娘も息子も懐いていたように思います。
結局はいろいろあってその人と別れたあと、何度か再婚や離婚をしましたが、一度きりの人生なので思うように生きてきました。娘はそんな私の生き方をとても理解してくれていましたし、いまでも親子というよりは友達みたいな関係です。
「娘さんと合わせて欲しい」とタエコに言うとにっこり笑って、
いいですよ
と答えてくれた。
タエコの娘、アヤミは
「母からの紹介ですか?」
と少し戸惑っているようだったが会うことを承諾してくれた。
アヤミの人生は次の章に記そうと思う。
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