マジック

22/24
1088人が本棚に入れています
本棚に追加
/389ページ
*マジック No21* それから暫くして、雄飛がリビングに降りて来た。 「みな実」 「あ、どうした?呼んだのに気づかなかった?私」 「や、呼んでないよ。汗かいた」 私の横に座った雄飛の額にかかった前髪を上げると汗でビッショリだ。 部屋の温度を上げて、パジャマを全部脱がして、熱い蒸しタオルで身体を丁寧に拭いた。 全ての着替えが終わると、とてもサッパリした顔。 体温を測ると微熱まで下がっている。 良かった…。と小さな息を吐いた私に、 「寝室出る時にキスして出ただろ?アレから一気に汗して、熱が引いて行くのが自分でもわかった。 みな実マジックだ!」 と嬉しそうに笑った。 それから雑炊に刻みのりを散らして、お茶碗に一杯だけ食べた。 ホッとしていると、私の手を引いて寝室に連れて行った。 「一緒に寝よ」
/389ページ

最初のコメントを投稿しよう!