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陽太の部屋は、駅近くにある高層マンションの四階にあった。
エレベーターから出た時、莉子は眉をひそめた。
陽太の部屋と、廊下を隔てた反対側の部屋の前に何人もの人がいる。
四階は1LDKの部屋がずらりと並んでいるはずなのに、部屋の前に積み上げられた荷物は、その部屋の容量を楽々オーバーしているのではないかと思えるほどだった。引っ越し業者の人数も荷物の量に比例しているのか、普通よりも多いように見えた。
だが、バッグから陽太の部屋の鍵を取り出して、ドアを開けようとする頃には、莉子の頭の中からそのことは消えていた。
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