第7章 陽だまりの天使たち

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だけれど多分これは一時的なもので、時間の経過で柔らぐのだろう。 浅く速いが、呼吸ができる。 「あー、マズイな。店の戸、普通の戸だよな…破られそう」 「そうね…上に退避しましょ」 「でさ、満琉さん、ちょっと」 和希がソファから離れた場所で満琉を手招く。 仕方無さそうに満琉が和希に近寄った時だった。 和希が満琉の腕を掴み、牢屋のある部屋へと押し込んだ。 満琉が何か叫んだようだったが、和希が即座に扉を閉め鍵をかけた。 「満琉さんっ!」 掠れた声しか出ないし、うまく体が動かない。 体を起こすと、目の前が眩んだ。 「よし、行くぞ」 足早に近づいてきた和希が葵の体を抱え上げる。 「…何するのっ?!」 抵抗するが、足にも手にも痺れが残り力が入らない。 和希は葵の抵抗を気にせずに、暖炉の間を出た。
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