第7章 陽だまりの天使たち

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【 決意 】 『思春期の反抗期を拗らせたと思えば』 寝物語に和希のことを要がそんな風に話していた。 眠る時はいつも要が後ろから抱き寄せてくれるから、そう言っていた時の要の顔はわからないけれど、葵には微笑ましく聞こえた。 実際和希がそうであっても、そうでなくても、要がそう思いたい気持ちがよくわかった。 だから葵もそういう目で和希を見ていたと思う。 「和希くん、何するの?!」 暖炉の間を出る和希の腕の中で葵はできる限りの抵抗を示す。 痺れる手を和希の顔に当てて腕を突っ張った。 「放してっ!下ろしてよ!!」 「ちょっ、待てって!」 落としそうになる葵を抱え直し、和希は非常階段の扉を目指す。 「暴れんなよ!!」 「満琉さん置いて行けない!」 足をばたつかせる葵に和希はふらついた。 「大人しくしろって!重てーんだよっ」 「重たいとか言わないで!要くんは軽いって言ってたもんっ!!」 「あんなバケモンと比べるんじゃねーよ!暴れんな!!」 「いいから、下ろしてよ!!」 葵は和希の耳を掴み、思いっきり引っ張った。 「いででっ!いてーよ!!」     
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