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壱
朝6時、俺こと雨宮 結翔は目覚まし時計に半場強制的に起こされる。
大学生時代は朝6時なんて時間に起きることは早々無く、新社員として会社に入社したての頃は何回か電車により遅れる、なんてこともあった。
しかし、それも昔のこと。
3ヶ月前から俺は新社員2年目に突入して、仕事の量も結構増えた。
後輩だってできたし、遅刻する事はなくなった。
スーツを着込み、靴を履く。
大学生の頃から住んでいる家のドアを開けると初夏の風が俺を包む。
「いってきます」
今日も今日とて誰もいない家にそう告げ俺は鍵を閉めた。
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