僕達は恋人になれない

参

トントン

　「成瀬銀行の方々がお見えになりました。」
　フロントの人が扉の外から声をかけてきた。
　「お入り下さい。」
　俺等も立って彼らを迎え入れる。
　「お初にお目にかかります。双葉カンパニー営業課のの雨宮です。」
　「えぇこちらこそ、お初にお目にかかります。成瀬銀行営業課のの門口です。」
　互いに握手をして相手の顔を見る。
　これが俺たちの出会いだった。