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朝になると、木下さんはパンとコーヒーを用意してくれた。
昨日身体が動かなかったのが嘘の様に、今は普通に動く。
飲み過ぎじゃなくて、薬を飲まされたんだと思ったけど、言葉には出来ない。
朝食の後、木下さんと一緒にマンションを出た。
マンションの裏にある駐車場で、木下さんの車の助手席に乗ると、木下さんは荒っぽい運転で私のマンションに向かった。
駐車場に車を停め歩いていると、すれ違う人達が振り返って木下さんを見ている。
私も昨日まではあの人達と同じだった。
カッコいい木下さんに憧れて、木下さんの姿をずっと追っていた。
これから木下さんとずっと一緒にいる事になるのに、恐怖しか感じない。
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