278人が本棚に入れています
本棚に追加
志田原は嬉しかったが、素直に喜べなかった。三嶋が不思議そうに首を傾げていると、志田原は顔を伏せた。
「三嶋、俺、迷惑かけてないかな」
「何でそう思うの?」
「だって俺、三嶋に依存してるから……」
三嶋は「そんなことない」と首を振った。志田原の髪を撫で付け、額にキスをした。
「志田原くんだって頑張っているでしょう。この前も掃除頑張ってくれたし、料理も手伝ってくれたし」
「でも……」
「志田原くんは志田原くんのできることからで良いから。俺は急かしたりしないよ」
志田原はじんわりと胸が暖かくなった。同時に泣きたくなった。
「三嶋、俺……」
「うん」
「三嶋のこと、好き。大好きだ」
三嶋は微笑んだ。志田原は三嶋の背中に腕を回し、ギュッと抱きついた。
最初のコメントを投稿しよう!