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「アーサー様!アーサー様!」
ライラ・オルコットが甲高い声で机の上に突っ伏したアーサーの肩を揺する。
アーサーはゆっくりと重たい瞼を開けて、勉強中に眠ってしまったことに気が付いた。窓から差し込む強い日差しがすでに夜が開けていることをアーサーに悟らせた。
「セシル様が庭でお待ちになっておりますよ」
ライラは眠たそうに目をこするアーサーに向かってそう言った。
「あっ!やっべ!」
アーサーは大きな声でそう言って驚き、壁に立てかけてあった訓練用の木刀をさっと拾いドタドタと走りながら部屋を出ていった。そんなアーサーの後ろ姿を見ながらライラは「もう」と口を膨らませていった。
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