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庭に降りるとセシルとクリスタの二人が話していた。セシルの横には綺麗な銀髪をした男の子が立っていた。
「おっす」
アーサーがそう挨拶をするとセシルはアーサーを見て
「おおやっときましたか」
といった。
「いやー、ちょっと勉強してたらいつのまにか寝ちゃっててさ。さっきライラの起こしてもらった」
アーサーがそう言うとクリスタが「ふふ」と笑ってアーサーを見た。
「で、誰?その子」
アーサーがセシルの隣に立つ銀髪の少年を指差して言った。
「おお。紹介します。これはレオン・グリンソン。私の息子です」
セシルはそう言ってレオン・グリンソンの背中をポンと叩いた。
「息子!?セシルに息子なんていたのかよ」
「ええ。幼い頃はふたりとも仲良く遊んでいたのですがアーサー様がご存知ないのも無理はありません。レオンは3歳から今まで見習い剣士としてシルバルフ王国に留学しておりました。それが10歳の誕生日を迎えた今日マクレハンに帰ってきたのですよ」
「へー」
アーサーは感心したようにレオンを見つめた。シルバルフ王国は誇り高き剣士の集まる剣大国だ。毎年各国から剣技を学びたい若者が集い鍛錬に励むことで知られている。
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