序章 拓庵和尚を紹介します

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今はフツウのご隠居さんみたいです あの頃の楽しい体験で・今の私ができている/ 私が教育系の大学を選んだのだって・そのことがあったからこそだと思っています 現在の寺子屋は・自然消滅しつつありました /需要と供給というか 〔学習〕なら〔塾〕で学んだほうが効率的ですし・放課後なら公共の〔学童保育〕が充実してきたからでしょうか 拓庵和尚の手記を残したい 自分で記しませんか? って拓庵和尚にお願いしてみたのですが・「面倒だな」以外の返事はしてくれませんでした 「では昔のように・私と〔算数間答〕していただけませんか/ 子供たちの世話を手伝います・若い女性がいた方が子ども達も喜びますよ」 拓庵和尚は・ちょっとのため息はついたけど 「キミが持ってくる 算数の【種】次第で・いろいろになりそうだな」 最低限の許可は得られました /まず口述筆記して・拓庵和尚との会話を 小説のようにしてみよう/そうだ・拓庵和尚について調べたことも 組み込んでしまおう/たとえフィクションになったとしても・こんな『拓庵和尚』がいたということを 埋もれさせてしまうのは・算数界?にとって惜しいと・私は信じています 『拓庵和尚の 算数間答』 ふつうは『問答』なのに『間答』になっているのに気がつかれましたか 専門家の門には口がありません/「専門家には口出すな」というコトバの通り・専門家の答えには文句をつけてはいけないようです・拓庵和尚は算数の専門家ではありません 「問」はクチヘン・口でもののあやを聞き出す・という意味です/ だから『問答』はこれになります ぢゃあ何故に〔間答〕にしたかというと・専門家でもないし・口でもののあやなんか言える程の答えにもならないだろうし/ だから〔人間っぽい答え〕ってところで・もう1本線を加えてみました /読み方は 『さんすう もんどう』 にしておきます 「これって数学としてオカシクないですか」って専門家さんに突っ込まれる・かも しれません そういうときは 「いえ・専門家さんの言い分には 文句はありません・それに問題の問でもありませんから 答えに言い訳はありません/ だって・人間だもの」 と・最初から逃げられるように・準備は万端です 大好きな 拓庵和尚 /  これから よろしくお願いいたします 沢 拓庵 和尚さま                            ふじのぶようこ  拝
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