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第3章 偶然死ぬこともあれば偶然出会うこともあるよね
「ここどこだよぉ!森だよ森!なんでこんなところなの!?」
ここからだと探索もなにも無いじゃん!ここに一番近い町が見えない!
「あ。derwinちゃん。どうしたの?」
ゲートのところを見るとderwinが震えている。どうしたのかな?
「………」
あれ?手に光が集まってるぞ?なんでだ?
「………」
derwin…お前熊のぬいぐるみだろ…なんでアークの方見てるんだよ。
「………!」
ボコォと大きい音がなる。一瞬のうちにderwinがアークの顔の前に移動して思いっきり殴った音だ。お前ぬいぐるみだろ。なんでそんな音なるんだよ。
「あっ!ごめんなのお兄ちゃん!derwinのパンチの火力を上げるために手の部分に石を詰めてあるなの!」
「発想怖くないか我が妹よ!」
「ていうかどうします?っと、ゲートは消しといてっと。」
「!?」
「ん?どうしたの由利香お姉ちゃん。そんな有り得ないって顔して。」
「あのね?林斗くん。私の作ったゲートは本来私しか消せないんだよ?」
「え?そうだったの?ふっつうにゲートのある空間の狭間を埋めただけだよ?」
「いやね?干渉できるのも私だけなんだよ?こんなの初めてよ。」
まじかぁ。
「…あの、ここ燃やします?」
「うん。燃やしちゃおう。」
いや。燃やさないほうがいいんじゃない?
「林斗。本音と建前が逆になってますよ。」
「まあまあ。じゃあ燃やしますよ。せーの!barn!」
ハッ!ここだ!
『た~まや~!』
「貴様等!一体何をしている!」
やべっ!見つかった!
「貴様等!逃げようとするな!怒ったりせん!」
貴族の格好をした、爽やかな青年という印象の人がやってきた。
「え?どういうことですか?」
「実はな?この森は魔の森と言われていて、この森に入った人は丸1日道に迷い、最終的に入り口に戻ってくるんだ。それで森を無くそうとしたが、燃やす事も。破壊する事も。魔法で存在を無かった事にする事も出来ないじゃないか!それで森の中にヒントがあるんじゃないかと思ったが、ヒントどころか答えそのものがあるじゃぁないか!そこの木が燃やされ、消滅している!だから怒ったりはせん!むしろ褒美を出す!ところで貴様等は冒険者なのか?」
「あ~。う~ん。異世界って知ってますか?」
「知っているが…それがどうしたんだ?」
説明難しいからなぁ。どうしようかな。
「林斗さん。まず燃やしましょうよ。」
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