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そう言って、クロノは恐ろしい物を見るかのような冷や汗をかく。
「そこだけじゃない…。こいつの持っている能力の中には、俺達の能力のコピーのようなものがある。いや、正確に言えばコピーではない。俺達の能力そのもの。むしろ上位互換とも言える。だが、イレギュラーだ。不規則なんだ!運命はある程度進み方や順番が決まっているが…くそっ!すまん!これからはそいつをみんな見ておいてくれ!」
「え?ちょっと兄さん?おーい!出掛けるならシュガーラスク味のうまい棒買ってきてー。」
「自分で買え!」
…
「…全く、確かにこの子は異常なのかもしれないけど、異常な進み方の子は今までにもいたじゃない。」
「だけどこの子がどうなっていくのか気になるね。とりあえずお菓子用意しよ!」
「映画見るかのようなテンションね。まあ、見るのは賛成だわ。」
時計の歯車は回り続ける。時間の狭間で回り続ける。運命の兵隊は歯車通り、運命の道化は歯車から外れる。我らは皆運命の兵隊だ。道化に化ける兵隊はいない。
…物語の狭間の時間は回り続ける。運命の兵隊が尽きるまで。
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