2

3/9
前へ
/13ページ
次へ
“いつも俺の為に、一生懸命頑張ってくれてありがとう。 のんびりな様で、少しでも効率良く動こうと考えてる桐子は偉いね。 そんな奥さんが居てくれる俺は幸せ者です” ほろりと涙が零れる。 何でもっとしゃきしゃき行動出来ないのかなぁ。 何でもっとすらすらと話せないのかなぁ? 人一倍トロい事は、私に取って一番のコンプレックスで、一郎さんみたいにしゃきしゃき行動できる人に憧れている反面、そんな人の目に自分がどう映るのかを想像して脅えていた。 だから、正直な所、結構焦ってるし、凹んでしまう事ばかりだったから、こんな優しいメッセージが私を出迎えてくれるとは思いもしなかった。 私も、幸せだよ。 愛しい人のその言葉が、凍えそうな心を温めてくれる。 私は鉛筆を取ると、その一言を書き添えた。 もっと綴りたい気持ちはあるけれど、まずはこれだけ。 ………多分、気持ちを全て伝えたくても、書き終える迄にまた沢山待たせてしまうだろうから。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加