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少女は目が覚めると知らない森にいた
ネズミからうさぎや鹿等の
動物が居る森ではなかった
そして少女はサードアイを右手で隠しながら
里らしき場所に向かった
「寄るな!妖怪め!」
「きゃっ!?」
里に入るとやはり人から石を投げられた
子供から大人まで。
寄ってたかって少女に石を投げた
彼女は耐えかねてその里から走って逃げた
しばらく走っていると大きな穴らしき所に辿り着き
迷いもせずに少女はそこに飛び降りた
一瞬死を覚悟したが
しばらくしたところで
蜘蛛の巣の様な場所に引っかかった
「何…?……あたし…食べられちゃうの…?」
震える声をなんとか絞り出すと
前に降りて着た少女がボロボロの想心をみると
驚いた様に駆け寄った
「大丈夫?!傷だらけだよ?!」
「………大丈夫…」
「可哀想に…
今私が責任持って降ろしてあげるから…」
そういい想心の前に降りた少女
(この子、今痛いだろうなぁ…
どうしたらいいかな…)
「!!」
想心は読む気も無いのに心を読んでしまった事に
自分自身驚き、さっと第三の目を隠す
少女は想心が手で包んだ
第三の目に視線を向けた
「大丈夫、嫌ったりはしないから」
「……本当ですか?」
「うん、本当。」
「そうですか…良かった…」
だが想心はサードアイを
手で包んだままだった
何故か?それは単純
本心を知りたくなかったからだ
本心は嫌いなど思われていたら
想心は精神的のダメージとなる
想心は自分が傷付かないために
サードアイを隠す
いっそのこと布で覆ってしまおうか……
そんな事を考えていた想心だが
少女の声で現実へと戻された
「私は黒谷ヤマメ
貴女のお名前は?」
「…想心です。」
「想心ちゃん…覚えたよ。」
そのまま想心は穴の底まで降ろしてもらい
横穴を歩いて行った
これは想心にとって
一つの終わりとなり
一つの始まりとなった
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