1人が本棚に入れています
本棚に追加
あの日の記憶が今も鮮明に甦ってくる。何事にもただひたすらに全力だったあの頃の僕が
今は、目的失い1人亡霊のように彷徨う
何かすっぽり抜け落ちてしまったかのような虚ろな気持ち
それでも進めと何かが言う。ならば進もう全力だったあの頃のように
黒く染まった夏の夜に美しい火の花が咲いた
深く沈んだ気持ちをかき消すような鮮やかな色で
僕の背中を押してくれた
赤色打ち上げ花火
あの日の気持ちが溢れるように感じられる。何事にも全力だったその感情が、真っ直ぐだったあの僕が
今も昔も目的なんてなかったんだ。
失ったものはあの頃の純粋な心だったんだ。熱い感情が満ち溢れる。
何故進むと何かが僕に問う。僕は何故だろうと笑った。あの頃とは違う気持ちで
青色を帯びた夏の夜に立ちはだかるように火の花が咲いた。
進む僕に立ちはだかる高い壁のように厳しく吹く向かい風のような僕の敵
青色打ち上げ花火
僕の中の何かが語りかける進む理由はなんだと。
僕はそのなにかに言う。
理由なんて要らない、ただ全力で進むだけだと、邪魔な障害物は壊して進み続けると
立ちはだかる敵が言う。
進めば後悔すると。
僕は言った、どうなるかじゃなくてどう乗り越えるかが大切だと
黒く染まった夏の夜に美しい火の花が咲いた。
前に進む僕に無限の力をくれるような優しく、そして力強い色のそれは
七色打ち上げ花火
最初のコメントを投稿しよう!