3人が本棚に入れています
本棚に追加
#3 入学式(3)
緊張して変なこと口走るわ、八雲さんが僕の原稿丸パクリするわで散々な結果で終わった入学式のスピーチ。僕は今、式が終わった体育館の舞台袖でうなだれていた。
もういいや、過ぎたことは忘れよう…。月見君と八雲さんさえいなければ…。
「全然忘れられて無いね!」
そう言って肩をぽんぽん叩いてきたのは碓氷君。…この人も正直かかわりたくは無いな…。月見君と八雲さんと同じくらい。というかほっとけよ。
そう考えているととんでもないことに気づいた。僕の考え読んでないか?碓氷君?
「そうだよ!」
読まれてるだとおおおお!超能力者か!お前は!
「違うよ~。あと遥とも仲良くしてやってねー。そんな悪い奴じゃないから。」
ぎゃあああああ!会話すんなああああ!脳に入ってくるなあああああ!
あと月見君「悪い奴じゃない」って言っちゃうって…この人もアレなのか?
「いや?俺はちょっと年上の人が好きなだけだよ?遥は純粋すぎる故にあういう行動をとってしまうだけだよ?昔からそうだったよ~。」
もうこの人が思考を読んでくるのは防げないようだ…。あきらめよう…。
「あの変態が純粋?ふざけてんのか!?」
最初のコメントを投稿しよう!