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「……お、俺達は、ど、どうなるんだ?」
質問の合間に元隊長が震える声でアイリスに問いかけると、アイリスがそれに答える前に下級幕僚と元隊長の廻りの床から多数の骸骨の手が浮かび上がってその身体をガッシリと掴み、その反応から答えを察した2人が顔面蒼白になってもがいているとアイリスの背後に魔狼の集団が出現した。
「質問が終わればあんた達に用は無いわ、予定では残った骨は媒体にするつもりだったけど気が変わったわ、あんた達は生きたまま骨の欠片に至るまで全てこの子達の餌になるの、だから、安心して質問に答えてね」
アイリスが養豚所の豚を見る様な目と共に告げた答えを受けた下級幕僚と元隊長は真っ青な顔になってジタバタともがきながら泣き喚きながら許しを請うたがアイリスはそれを無視して質問を続け、2人は泣き喚きながらアイリスの質問に対して正確な答えを返し続けた。
「……ね、ねえ、ライナ、あ、アイリス様、そ、相当激怒してるっぽいんだけど」
「……じ、十中八九ミリアリア様関連なのは分かるけど心当り、ある?」
アイリスが下級幕僚と元隊長に行っている訊問の様子を見ていたリーナとアリーシャはドン引きしながら小声でライナに話しかけ、ライナは顔をひきつらせ頷いた後に訊問の場から少し離れた所に立つ2体のボーンウォーリアー(先程までアイリスの魔力によってリーナとアリーシャに化けていた)を一瞥して説明を始めた。
「あの屑どもがこちらの予想通り貴女達に化けたボーンウォーリアーを人質にした時、あの屑どもは私達が何も出来ない様着ている物を全て脱げと言ってきたんだ、そしてその時ミリアリア様にこんな風な事を言ったんだ、本当は好き者な露出狂かも知れないから裸に剥いて歩かせたら色んな口から涎を垂らして喜ぶかもな、と」
「……うん、アイリス様の目の前でミリアリア様にそんな事言ったんなら、この結果も納得ね」
「……うん、アイリス様の理由はそれなんだね」
ライナの答えに納得したリーナがひきつりかけた顔で呟くとアリーシャも頷きながら呟き、その後に少し躊躇いがちにアイリス並みに冷たい眼差しで訊問される下級幕僚と元隊長を見据えるミリアリアを見ながら小声で続けた。
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