戦力拡充

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「陣営を築いている屑どもの兵力は現時点ですら優に1000を超えています、無論私達も全力を尽くしますがこの戦力差は流石に」 アイリスの呟きを聞いていたミリアリアとライナは表情を曇らせながら残党狩部隊本隊の戦力と比較してあまりに乏しい自陣の戦力について言及し、それを聞いたアイリスは悪戯っぽく微笑みながら口を開く。 「あらあら、心配性なのね、安心して、しっかり戦力拡充の手は打ってあるわ」 アイリスはそう言いながら視線を陣営周辺の地図へと向け、しなやかな指先で陣営の回りをなぞりながら言葉を続けた。 「先ず陣営外周に散開した魔狼達をあたしの魔力で操って元々いる15匹の魔狼達と一緒に4つの外哨拠点の内3つを襲撃させるわ、それと同時に外哨拠点をスケルトン部隊で襲撃、70体いるスケルトンの中に魔導士の骨を媒体にしたのが2体いるからその2体をボーンマジシャンにクラスチェンジさせてそいつらに魔法射撃で支援させるわ、残党狩部隊本隊が陽動攻撃に対応して増援を送って来るだろうから別動隊が増援を叩き、それと同時に本隊が陣営を直接叩き捕虜を救出した後に連中を叩き潰す、それが基本計画よ、増援が送られかった場合は本隊が最初に司令部を強襲し、ついで別動隊に外哨拠点を潰した魔狼達とスケルトン部隊も加えて攻撃させるわ」 「べ、別動隊に本隊?そ、そんな戦力一体何処に?」 「そ、それに本隊に直接陣営を叩かせるってどうやって」 アイリスの告げた方針を聞いたリーナとアリーシャは驚きと戸惑いがない交ぜになった表情で疑問の声をあげ、それを聞いたアイリスは悪戯っぽく微笑(わら)いながら言葉を続けた。 「別動隊の戦力はポイズンサーペントが4匹に火蜥蜴(サラマンダー)とジャイアントマンティスが5匹ずつよ、使い魔が見付けてあるからそいつ等をテイムして別動隊を編成するわ、そして本隊だけどあたし達5人と、コイツで編成される事になるわ」 「「……っな!?」」 アイリスがそう言いながら小さく指を鳴らすとミリアリア達の前に新たな魔画像の映像が表示され、その映像を目にしたミリアリア達は驚愕の表情を浮かべながら絶句してしまう。
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