花萌葱:予定外の日常

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ガラガラガラッ、タン 校舎の古さから言って多少の音が出てしまうのは、いた仕方ない 教室の一番廊下側の列最後尾、自分の席に一番近いドアをできるだけ静かに、しかし目立たない程度の慎重さで開ける 途端に目の前に広がるいかにも青春な風景 窓から差し込んでくる淡い、程よく明るい光 桜が散り緑の香りを纏った風が時折カーテンを揺らし入ってくる 仲間たちで集まり楽しそうに騒いでる人 自席に留まり静かに読書に耽っている人 課題に追われ焦って友達のノートを写してる人 うとうととまどろんでる人…
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