花浅葱:回想

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少し息が上がってきたところでアップを終えテントに戻る タイミングよく、自分の番まであと2組だった アップのときは外していたゼッケンをつけようとシューズケースから安全ピンを出す 後ろのゼッケンの四隅を留めたところで1つ足りないことに気づく まずい。これは非常にまずい。 荷物持ちの部員にはスタートぎりぎりに来てもらうことにしているからまだ来ない。 待っていては間に合わないし、取りに行く時間もない。 周りを見渡しても同じ学校の人はいなければ、他校の知り合いもいない。 どうしよう。 交友関係をもっと広げておくんだったと後悔しても時すでに遅し。 その時だった 「これ、使いますか?」
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