微かな光・・ ~ teacher side ~

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私は決心した。 何としても 里桜の父親を説得してうまく話を持っていく。 主人も里桜の家の事を知っているので 協力してくれた。 .。. .。..。. .。..。. .。..。. .。..。. .。..。. .。..。. .。. 私と主人、そして里桜の父親… 3人での話し合いが始まる。 最初、父親は困惑していたが話し出した。 『里桜には本当にすまないと思っています。 いきなり再婚してしまった事も、里桜の話をろくに聞かずに手を上げてしまった事も… 自分が弱いばかりに里桜にだけ、我慢を強いて辛い思いをさせています。再婚してから… 里桜の… 笑顔を見ていません…。』 そう言って肩を震わせた。 『お父さん、私は里桜から2人で暮らした10年はすごく楽しくて幸せだったと聞いています。 奥様や連れ子に気を使うのはわかりますが、里桜もいくらしっかりしていてもまだ子供です。 保健室に来るようになった 時はまだたったの13歳でしたね… 里桜ならわかってくれる、何をしても許してくれると思って甘えていませんか? 里桜の心は傷付いて悲鳴を上げていますよ?』 父親はハッと私の顔を見て、また俯いた 『そうです、その通りです。私は里桜に甘えていました。そして、取り返しのつかない事を… 』 『お父さん、まだ大丈夫ですから… 』
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