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『マリがそういう子だと…?』
『そうですね?
里桜に対してはそうだと思います。
里桜とお父さんの関係や友達と楽しくしていたり、自分が持っていないものを持っている里桜が妬ましくて羨ましかったんでしょうね。』
『そんな…、俺はどうすれば… 』
今だ、本題に入ろう。
目で確認し合い、主人が話し始めた
『早瀬さん、里桜ちゃんを守る為に高校に入ったら家から出して1人暮らしをさせてあげて下さい。
このまま今の家にいたら、里桜ちゃんの心は死んでしまいます。1人暮らしをしても勉強も家事もあの子がしっかりやれる事はあなたが1番わかるでしょう』
『1人暮らし…?そんな!!
里桜と離れて暮らすなんて…考えたことも… 』
『里桜ちゃんの為です。そして、お父さんとの関係も修復できるとしたら、これしかないと思います。』
『そう、ですね…。そうかも知れませんね… 』
呆然としている父親に主人は畳み掛けた。
『しかし、ここからが大事です。
絶対に家では、
この話を奥さんにもしてはいけません。
受験が終わり全て準備が整ってから、決定事項として奥さんやマリさんに伝えて下さい。
あくまでも里桜ちゃんを家から追い出すという事にして話をして下さい。これを失敗すると里桜ちゃんがまた攻撃されますから、お願いします。』
父親は一点を見つめて考え込んでいる。
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