優しい時間

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『里桜ちゃん。はい、はんぶんこ』 『ありがとう! すごい久しぶり…、あったか~い。』 パクッと食べた 『あっ、熱っ!!』 『えっ!?里桜ちゃん?』 『あ、あんこが熱くて!これ、優ちゃん気を付けて?あんこが熱くてやけどしちゃうよ?』 『えっ!大丈夫!?』 『うん。大丈夫~! すごく美味しい~!最初だけ注意してね?』 『あっつ!』 『あ~、だから気を付けてって言ったのに~』 と2人で笑った。 『いや~、この寒い中 外であんまん食べるって… 最高だね?』 『うんうん。最高~!これ、雪降ってたら無理だね?楽しい。あ~、至福の時~。ありがとう!優ちゃん!』 『ははっ。あんまんでそんなに喜んでもらえるなんて、俺の方が嬉しいよ。』 パクパク食べていると 『昔もさ、俺がチョコあげるとすごい喜んで、にこ~ってさ、んで、めっちゃ小さいのに里桜ちゃん、絶対はんぶんこしよって。可愛かったな~』 『えっ?恥ずかしい…』 『ははっ。じゃあ、そろそろ体が冷えちゃうから帰ろうか?家に着いたらあったかいお風呂に入るんだよ?』 『ふふっ、うん。あっこれ、ありがとう!』 ネックウォーマーを外そうとすると、 また手をガッと掴んで 『家までちゃんとしていって?』と言った。 『でも。家すぐそこだし… 』 優ちゃんを見ると手を掴んだまま にっこり笑って首を横に振っている。 『わ、わかった。洗って返すね?』
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