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駅のホームでボーッとしていて
なぜか電車に乗れなかった。
優ちゃんに会いたいな…
『里桜ちゃ~~ん!!』
遠くから声が聞こえてくる。
パッと見て、立ち上がったら
優ちゃんが走って来た。
ガシッと腕を掴まれて
ギューッと抱きしめられる。
〝ハァハァハァ~~ッ〟
『遅くなってごめん!!』
…………。
『絶対、待ってるって。泣いてるって思って…
ハァハァ… めっちゃ走って探した!』
…………。
私はびっくりして優ちゃんを見上げた。
『ははっ、ホラッやっぱり泣いてる!
ごめんね?不安だったでしょ?』
『どうして…?』
『んっ?なにが?』
『だって、いなかったら
疲れたから先に帰ったと思ってって… 』
『俺が里桜ちゃん置いて先に帰ると思う?』
と言ってにっこり笑った。
私は下を向いて首を横に振った。
『じゃあ、待ってるって思うのはわかるけど
なんで泣いてるって思ったの?』って聞いたら
〝だって、里桜ちゃんだもん〟
っていうよく分からない理由だったーー。
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