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有名な俳優が亡くなったらしい。
おしゃべりな誰かが喋っているが、止めて欲しい。
あの子が聞いたら怖がるじゃないか。
ほら。
話が耳に入ったのか、びくりとして動かなくなる。
あぁ、君には笑っていて欲しいのに。
どうして僕の願いはいつも叶わないのだろう。
歯がゆく感じていると、君は静かに僕の方へ振り向いた。
はじめて、目があった。
でも君の目は、僕ではなく恐怖を映し出していた。
大丈夫だよ。
そう呟いて、君の頭を優しく撫でると、君は怯えた目を少し和らげて、作業に戻った。
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