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母親が居なくなった。 そわそわ落ち着かない君を見て、何をしているんだ、と憤慨したら、一週間程で帰ってきた。 胸に小さな命を抱いて。 嬉しそうな、恥ずかしそうな、おっかなびっくり手をやると、しっかり握り返してくるその力強さに、 「お姉ちゃんが守るから。」 そんな小さな身体で何を守るのか。 小さな背中に背負った強い意思に、 「そんな君を、僕が守るよ」 思わず呟いていた。
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