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何やら最近様子がおかしい。 そう思うのは僕だけだろうか。 ぼんやりと前を見つめる姿に心配になり、声をかける。 しかし君はただため息を吐き出した。 またある日。 綺麗な夕焼けが広がる中、とうとう君は吐き出した。 「何にも、悲しくないわ」 何に、は明白で。 言葉と裏腹に言葉を吐き出したその顔は悲しみに満ちていて。 「君は優しい子だね」 とそっと君の涙を拭った。
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