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ぽけーっと熱に浮かされた表情を浮かべながら一点を見つめる小島を見て、思わず忍び笑いが漏れた。目線を辿らずとも、行きつく先はわかる。大野の赤くなった顔は、小島の前の席に座る俺からは微妙に隠しきれていない。
本当、じれったい二人だこと。さっさとくっつかないかねぇ。
生温かい視線で二人を交互に見やっていると、俺と同じような表情の女がもう一人。進藤美希だ。
向こうも俺に気づくと、やれやれと肩を竦めてみせる。俺も軽く頷いてそれに答えた。
……ま、もう少しだけ待ってみることにするか。
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