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『別に。なんとなく気になっただけ』
散々悩んだ末に、結局こんなことしか打てなかった。今度はすぐに返事が来る。しかも立て続けに。
大野 『そっか』
『いるよ』
好きな人いるのか……。がっくりと項垂れて、でも心のどこかで期待している自分もいて、バカだなぁと思う。
誰だろう? 気になるけれど、聞くのは怖くてたまらない。
『そうなんだ。ま、応援するよ』っと……その相手のことは呪うけどね。
少し時間が経ってから、また返事がきた。
大野 『ありがとう』
『ちなみにその人、小島くんの友達の友達だから』
目の前が真っ暗になる。僕の友達の友達? 中谷の友達か? それとも高野の? 二人ともサッカー部だから、きっとサッカー部の誰かだろう。
……誰だって、もうどうでもいいや。
「死にたい……」
大野さんに返事ができないまま、僕は枕に顔を埋めて、いつの間にか眠りに落ちていた。
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