2.朝日の中で

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「先生までも、バカにして」 「いや失敬、これは違うんだよ」  テーブルの上に、ソーサーとカップを二つ用意する。清ためにミルクピッチャーと角砂糖を横に並べた。 「君が、あまりにも可愛らしいものだから」 「子どものような扱いはおよしになってください」  むっとしたままの清は、ミルクを入れ、茶色に変わったコーヒーに口づけた。 「おいしい」  途端、見開かれた瞳の中の海が、きらきらと輝き始める。朝の光のせいなのか、睦月はまぶしくて目を細めた。 「先生とても、美味しいです」 「それはよかった。君は、甘いものが好きかい?」 「はい、とても」 「では今度、あんみつでも食べに行くとしようか」  「あんみつですか?」と彼が小首を傾げた。
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