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外に出るとそこは広大なフィールドだった
天気が良く、草花も生き生きとしている
「眩しい…」
あまりの太陽の眩しさに目を瞑る
温度は初夏くらいだろうか
春から夏に変わろうとしている時期の暑さだ
「さ、王都へ向かうわよ」
イデアがそういうとジンは少し頭を傾げる
「あの…この世界のこと…教えてくれませんか?」
「王都に着いて説明するのもなんだし…歩きながら説明するわよ
まずはこの世界が生まれる前の話から…」
今の世界が生まれる前…前の世界アルカディアでは人と竜は戦争していた
竜族から散々奴隷扱いされていた人間が反乱を起こした
しかし力の差は歴然で人類は滅亡の道しかなかった…
その時ある科学者がとんでもないものを作った
その名も自動戦闘人形通称ドールと呼ばれる人を形取った兵器である
ドールたちをコントロールしているのは
ドールの中枢的存在マザードール
マザードールは人を攻撃せず竜のみを殲滅するよう全てのドールたちに指示を出していた
そのせいで竜たちは絶滅寸前となってしまう
しかしある時マザードールに不具合が起きて人間を襲うようになった
人間も絶滅寸前となってしまい
竜と人は戦争をやめ手を取り合い協約することになった
竜は奴隷扱いしたことを謝罪し、人はドールというとんでもないものを作ってしまったことを謝罪した
暴走して人を襲い続けるドールたちをどうするか竜と人は考えた
その時とある人物がドール退治に手を挙げた
竜と人のハーフ竜人エレンだった
普段は人の姿をしていて
誓約の力を用いて竜へと変身できる能力を持っていた
そしてもうひとり…ドール退治に手を挙げた者がいた
ラメール王国の姫アルカである
アルカは誓約の力で歌を自在に操る
その歌でドールたちを遺跡に封印し
遺跡から出られないよう二重に封印した
エレンはアルカの護衛として数々のドールを破壊した
こうしてドールたちの封印が全て終わった
しかしもうその時には人も竜も絶滅状態で生存しているものは少なかった
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