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「ほんとにこれ…もらっていいんですか?」
腰につけている剣に手をかけクララを見つめる
さっき会ったばかりなのに、ここまでしてくれるだなんて…と小声で続けて言った
「はいっ
きっとそれはあなたの役に立ちます
今は初期状態ですがあなたの成長に合わせてその姿が変化しますよ」
「成長すればの話だけれど」
イデアが横槍を入れてジンは苦笑する
一方クララはクスッと笑いジンとイデアを見ていた
「それでこれからどうするんですか?」
「はい、実は古代遺跡にいるドール掃討の命を受けてまして…エルも連れて行こうと思ってるんです」
「エル?誰なんですか?」
「クララのお世話役よ
王宮専属騎士のひとりなの
本人の性格は…結構きついかもしれないけどいい人よ」
ふむふむと話を聞くジン
(性格がきつい…もしかしたら厳しい人…なのかな?)
そんなことを頭に浮かべながら相づちを打っていた
「わかりました
そのエルって方と合流しましょう」
二人ともこくりと頷き、エルが待っている噴水広場へと急いだ
「そういえばあなたさ
敬語…なんで使うのよ?
年も私たちと変わらないでしょ?」
「いや…初対面の人ですし…」
「そんなこと気になさらないでください
私たちはもう仲間、なんですからね」
「仲間…うんっ!そうだね!」
噴水広場へと向かう道中唐突に話を切り出してきたイデアとクララ
仲間という言葉に嬉しさを感じるジンだった
「あ、いました!
エルー!」
噴水広場に着くとクララが急に駆け出した
薄緑の長い髪を風がふわりと揺らす
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