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同じ物を前に向かい合って同じ味と喧噪を味わった相手は、一ヶ月前のある日カラオケの前で偶然会った先輩と話す私を見てあらぬ疑念を持ったまま捨ててくれなかった。
その日はカラオケの隣にある電気屋に用があっただけで、先輩も別の友達が来るのを待ってただけだと説明しても、「学校でもよく喋ってたよね、浮気だろ」「ばったり会ったからって話し込む必要ある?」と納得してくれなかった。
オープンキャンパスの手伝いで親しくなったその先輩と話さないようにしてからも気まずい空気になる頻度が増え、会話も減り、私の方から別れを切り出した。
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