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肩に手が置かれ、ふと首をよこすとルキアノスの笑顔があった。
「お疲れ様。まぁ、まずは実践してみようじゃあないか。君の言うとおり、何か弊害が起きるようなら、また皆で知恵を出し合おう」
いつもの、明るい笑顔。
先程までの、真剣な対立者の厳しいまなざしはどこへやら。
彼の、後に尾を引かない前向きな性格が、時には癪に障ることもある。
「そうだな」
とってつけたような返事をし、レジュメをかき集めていると、同席していた双子の弟・ジーグがやってきた。
「ギル、ちょっと来てくれ」
そう言って、ルキアノスからギルを遠ざけるジーグ。
双子だからこそ、彼の気遣いが手に取るようにわかる。
ジーグは、わざと私をルキアノスから離してくれたのだ。これ以上、私の気持ちが逆立たないように。
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