誘拐

27/49
前へ
/503ページ
次へ
懐かしい思い出にふっと目を開けると涙を流していた。 そしてすぐに置かれた状況に気がつく。 喉元に短刀を突きつけられているからだ。 その短刀を握る美麗な顔立ちの男。 「よ、しださん。」 「へぇ。意外と冷静だね。 流石あの土方の女ってとこか。」 「ここはどこなの?」 吉田は唇の端をくっと上げて嘲笑しながら言った。 「大阪だよ」
/503ページ

最初のコメントを投稿しよう!

181人が本棚に入れています
本棚に追加