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美しい旋律。 すんなりとしたうなじ。 真っ赤な唇。 「吉田はん?」 理知的な顔立ち。 なるほど、あの土方が大阪で贔屓にしていただけある。 「若鶴。君は幕府のお偉いさんとも親しいって聞いたよ。」 「んふふ…どうですやろな。」 シラを切る こちらの言葉をノラリクラリと交わす。 流石太夫として鳴らしているだけある。
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