1人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
その後も『アセビの魔女へ』はニーエの心の支えになってくれた。
―大丈夫、止まない雨はない。明日は今日よりもよくなっているはず。
上手く行かなかった日には、明日への希望を示してくれた。
―貴方は貴方、他の誰でもない。貴方だけが持つ優しさや素直な気持ちを忘れないで。
他者と比べて劣等感を感じた時には、ありのままの自分を受け入れてくれた。
―認められなくても、貴方の努力は確かに貴方を成長させている。私はそれを知っている。
注目されることのない努力を認め、見守っていてくれる。
いつしかニーエは、この本を手放すことができなくなっていた。
最初のコメントを投稿しよう!