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最初こそPTAの夏休みの掃除とかで顔合わせたけど、
おまえらが高校に上がってからは、とんとご無沙汰で
もう、何年も会ってないなあ、おまえこそ、幸次君とはどうなんや」
「いやあ、幸次は東京の大学行ってから、
ほとんどこっちに帰ってこなくなって、
噂で は、東京で仕事してるとかで、音沙汰無しだよ」
幸次というのが、ヤマケンさんの息子、山根幸次
つまり
ジャガーズのチームメートというわけだ
「どうしたんだ? 突然、ヤマケンさんの事なんか聞いて?」
「あ、いや、別に・・・ほら
今日の中スポに卓也の記事、それにヤマケンさんの事も載ってて
なんか懐かしくてさ」
「へー、卓也が中スポに、あいつは、ほんと頑張ったよなあ・・」
「あ、これ『椎の木』のお古だけど もらってきたから読んでみて」
「おー どらどら、
それもいいけど
早く、風呂入ってこい、母さんのハンバーグ冷めちゃうぞ」
僕は風呂につかりながら、
「ヤマケンさんかあ・・・」
そう言いすぐ湯船に頭からもぐり、しばらく浸かりザバっと出た。
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