その 34

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この日は、ダブルヘッダーで2試合をやらせてもらえた。 初戦は相手も、レギュラークラス、 2戦目は、控え選手主体、 結果は、初戦は10対1 2戦目は、2対0 試合を終え、渡来監督の元に行き、 「渡来先生、感じたこと、気付いたこと、なんでもいいので、  教えて頂けませんか」 僕はそう言って頭を下げた。 「多田先生、なかなかいいチームじゃないですか、  皆、体も出来てるし、  いやー、秋原先輩から万年1回戦負けだからと、  聞いてたので、ちょっと驚きましたよ」 「いえ、とんでもありません」 「精度をあげることですわ、  すべてのプレイの精度を上げること、  ミスがまだまだ多いですから、  これは私もうちの連中にいつも言うてることです、  正確な補球、正確なスローイング、  効率のいいランニング、  午後の試合にほったサイドスローの子は、  ええですねえ、  あの球の伸びは天性のもんです、  後は、下半身の粘りと、変化球、  4番の大柄な子もええ、スイングスピードが早い、  あの子ならうちでも、クリーンナップを狙えれます。  いやーー、ええチームですよ、  うかうかできませんな、ハッハハハハ」
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