第一章 私とマスターと常連と

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「いらっしゃい」 カフェに入ると中はおいしそうなコーヒーの香り マスターと思われる人が声をかけてくれました。 年齢は…30代かもしくは20代に見えなくもない。 若めのマスターです。 「花音ちゃん制服が雨を吸ってびちょびちょだからとりあえずこれに着替えて」 「え…?なんで私の名前…」 「あっ!…とりあえず話は後で、風邪を引いたら大変だから更衣室はこっちだから着替えておいで」 そういうとマスターは目尻を下げて温かい笑顔でアルバイトの制服のようなものを渡してきました。 私は何がなんだかわからないけどとりあえずこのままだと制服が肌に張り付いて気持ち悪いのでお言葉に甘えることにしました。 「…ありがとうございます。お言葉に甘えてお借りします。」 私はカフェの厨房に入り左側にある従業員用の通路の一番奥にある更衣室に入り服を着替えます。 「それにしてもなんであの人私の名前が分かったんだろ…」 普通なら気持ち悪いとか怖いとか思うはずなのに何故か恐怖感は全くなく逆に安心してしまうくらい心地よい雰囲気がこのカフェに溢れていました。
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