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店の名前、日本人がやっていることが分かるように日本語にしようと思っていたけど人種差別が残っている街で生き残っていこうと思うならそこは誤魔化すよなぁ。
街を歩く人たちの目には周りの店と何も違いが無いように見えて、同じ日本人にはそうだと分かるような名前かぁ。YENとか?
そんなことより問題なのは荒廃した街で家族を失った少女が人との絆を取り戻す物語なんて今まで何度も見たことがあるということだろう。それにキャラクターと街のおおまかな設定をして冒頭部分だけを書いたはいいものの、この物語を通して自分が何を主張したいのか。読んだ人に何を感じてもらいたいのかが定まらない。
それが無いんじゃこのまま書き進めても、中身の無いハリボテのような作品になってしまう。
だからいつもそこを大事にして作品を作ってきたはずだった。それなのに一番自信があったはずの作品ではそれが伝わっていないようだった。
それを読んだ人がちゃんと作品を読んでいないからだと言って気にすることなく次の作品をつくれたらどんなにいいだろう。
いつも通り椅子に座り、画面に並んだ文字を眺めてふぅと息を漏らす。
自分には他人の評価を気にしない強さも無ければ、伝えたいことをちゃんと伝える力量も無い。
情けないよなぁ。
そもそも何で、小説で食べていこうと思ったんだっけ。
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