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ベンチに乗った落ち葉を払い、腰を下ろす。
コンビニ袋からさっき買ったビールを取り出して、プルタブを開けると、プシュッといい音がした。
「ー…うまい」
一口喉に通すと、炭酸が喉を通り抜けた。
まだ、酒を美味しいと思う余裕はあるみたいだ。
ー…あーあ
「平日の真昼間からなにやってんだか…」
公園には、遊具で遊ぶ小さな子どもたちと、それを見守る主婦たち。
それから散歩に来ているらしい老夫婦。
みんなそれぞれ、自分なりに目的を持ってこの場所にいた。
俺だけだ。
もちろん、わかってた。
こんな所で酒を飲んだところで、別に何も解決したりしない。
ー…それでも。
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