第1話 殿下と町娘

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顔は見えないが、えらそうに立っている姿だけは分かる お金を払わないですって? 「ちょっとあなた、おじさん困ってるでしょ?お金ぐらい払いなさいよ」 「なんだ?ここは私の国だ、だから払わなくていいんだよ」 「は?そりゃそうよ、だってここの国はみんなで住んでるんだもの」 「だから私は金を払わん」 コイツと全然話がかみ合わない。 何言ってんの?頭おかしいんじゃないの。 「ちょっと殿・・・ゴホッ。イムリー、何しているのですか!」 「この娘が私に金を払えとうるさいのだ、黙らせてくれ」 「イムリー、町ではお金を払わなくてはなりません。もう19なのですから」 コイツ19なの?と笑ってしまった 生きていくうえでの常識も知らないなんて、どこから来たのよ。 「ライカちゃん、ありがとうよ。店のもんまで投げ飛ばされるかと思ったわい」 「いいのよおじさん!おじさんは1つも間違っていないわ。悪いのはこいつよ」 私は大切な友達、町の人を守っただけ。 つったってるなんて私には似合わない、そうでしょ? 「今日は帰るぞロキ。疲れた・・・」 「はい。皆様、お騒がせしてすみませんでした、お店の方も。強く言い聞かせます」 そう言って馬に乗り帰っていった 「いったいどこの誰よ。」
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